「即興演奏」という世界。
ジャズでよく取り上げられるが、僕の経験上では何もジャズだけでしか即興演奏をやらない、というワケじゃないと思う。
音はどんなところからも出ている。
周りの音、自分の音、会場の音、お客さんの音、機械音、息の音etc...
挙げればキリがないよね。
そんな中、ふと覚醒する瞬間。それが即興演奏の入り口。
思いよりも、行動が先に出る瞬間と言えば分かりやすいか?
でも、違う。
音が自分の中で鳴っている。響いてくる。
だから、何も思わなくても自然に奏でている。
いろんな要素が混じりあって、その無限な世界が生まれる。
頭真っ白。サックス奏者として裸の自分。
回数こそ多くはないが、何かすごくあったかい感覚にとらわれた。
その経験、ジャズをやってた時ももちろんあったが、他のジャンルのLiveでも結構あった。
自分から出てるんだけど、自分じゃないような何か。
ある人は僕の演奏を聴いて「木の根っこみたいに、下から感じるオーラだね」と言った。
即興。その無限な世界へは、「自ら行く」ものではないと思う。
計算もエゴも不必要な意識も何もない状態から「生まれる」気がする。
そんな状態になる時は、ごくわずかだ。

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