本当に偶然の縁で、このビッグバンドに入る事になったのが2000年、名古屋で約40年の活動実績を誇るジャズラブオーケストラ。
実に6回目となるブルーノートライブ。私はソロプレイヤーとして、毎回多くの曲でフィーチャーされています。
この場を与えてくださった皆さんに、感謝の気持ちでいっぱいです。
回数を重ねると度胸も出てくるもので、この日のライブを「特別なもの」ではなく「日常の1ページ」と思えるようになったのは、今年1年地道に活動してきた自分自身の大きな進歩と言えるでしょう。
昔、楽器の師匠に
「アマチュアは演奏することが特別なこと、プロはそれが日常なんだ」
と教わったのを思い出しました。
このままサックスプレイヤー+クラリネットプレイヤーとしてレベルアップし、経験を重ねていきたい。
心から、そう願います。
この日のゲストは、お互い2年ぶりの共演となる2人。
まずは、鍵盤ハーモニカおよびエレクトーン奏者の松田昌さん。
既にエレクトーン奏者として第一人者でありながら、音楽家としての精神を発揮し鍵盤ハーモニカの奏法を研究していらっしゃる方です。
MC中に、彼の得意技
「頭で演奏する鍵盤ハーモニカ」
を披露し、観客の喝采を浴びていました。
この日演奏した彼のオリジナル曲「アンダルシア」は、高橋誠アコースティックバンドでもレパートリーに入っています。
誠さんのバンドに入れていただいた時に
「この曲、やったことがありますよ!!」
と言えて嬉しかったです。音楽家同士の良いつながりを感じたからです。
2年前のジャズラブと松田さんの共演で「アンダルシア」を初めて演奏したので、なじみがあったんです。 それがなければ、今でも誠さんのバンドで演奏するのに苦戦してたと思います。
話が逸れたので元に戻しますが、松田さんは人柄が素晴らしい!
研究熱心で、普段は謙虚なんだれど演奏するとその情熱、温かさが伝わってくる。
情熱を「アンダルシア」で、温かさを彼自身のアレンジによる「七つの子」で存分に披露してくださいました。
そしてもう一人、今や世界を股にかけて活躍されているvocalist、チャリートさん。
ここ数年で、
ブラジルの作曲家、イヴァン・リンスとの共演版「Non-stop to Brazil」
マンハッタン・ジャズ・クインテット等で有名なアメリカのピアニスト、デイビッド・マシューズとの共演版「Nica's Dream」
フランスの巨匠ピアニスト、ミシェル・ルグランとの共演版「Watch What Happens」
…と、世界的に有名なミュージシャンとコラボレーションした作品をリリースしています。
その精力的な活動スタイルからも分かるとおり、チャリートさんのステージングはとてもダイナミックで躍動的。
私がジャズを始めたばかりの頃、Swing Journalという雑誌で「エイジアン・ファンク」という言葉で紹介されていたのをよく覚えています。
雲の上の存在と思っていた彼女と、まさか何回もこうやって共演できるとは!
チャリートさんは、バンドの音を変えることができる、本当に素晴らしいミュージシャン。
ジャズラブとの共演でのハイライトは、Billy Joelのナンバーを4ビートにアレンジした「Just the way you are」。
ウォーキングベースから始まる、まさにチャリートさんらしい躍動感いっぱいの演奏でした。
名前こそ紹介されなかったものの、チャリートさんとの共演ではソロで絡む機会が多いので、すごくインスパイアされて、ついつい乗せられて、自分のプレイがレベルアップします。
そんな素晴らしい2ステージを全く緊張もせず普段どおりに終えて心地よい疲労感と達成感を同時に感じた日でした。
おまけ。
この日の演奏を聴きに来てくださった友人達と一緒に記念撮影。
