「もしかしたら、今回の舞台は今後の自分の人生に大きな影響を与えるかも知れない」
舞台に立つ前、何となくそう思ったのは間違いではなかったようです。
出演する方皆さんで作り上げたステージ。私にとっても、忘れられないものになりました。
特に震災直後ということもあり、周り全ての反対を押し切って来日してくれた、カルメーラさん。
そして自らが被災地の茨城県出身だった、月の青年役の佐藤哲平君。
いろんな思いを乗り越えてここに立てたこと、そのプロ意識に僕は敬意を表します。
それに、主催者であり帝役の礒村崇史さん。
この方に呼んでいただいたからこそ、この日の舞台出演が実現したのです。
本当にありがとうございます。この場を借りて御礼申し上げます。
実は本番直前までソプラノサックスのリードをどうするか、ずっと悩んでました。
ステージ経験だけはある僕でも、舞踊劇に出演するのは初めて。
きれいに聴かせたい、というのが第一だったので、少し薄いリードで立ち上がりを大事にしたいと思っていました。
ただ、この選択は通し練習の時に吉と出なかったのです。
僕は気持ちで音を出すタイプのミュージシャンなので、どうしても圧をかけて吹いてしまう。そうするとリードが負けるんですね。
そのため、本番直前に決意しました。
やっぱりしっかりした厚みのリードを使おう、と。
細かい部分は置いといて、選択したリードはしっかり仕事をしてくれました。
直前に買ったリードが、全て薄いタイプのものだったことがいかに悩んでたかを物語ってくれるでしょう(笑)
2時間くらいの長いステージだったのですが、全ての演目が終わった後のお客さんの拍手。
中央に呼び出されるとき、一層大きくなるそれは、涙が出るくらい嬉しかったです。
新しいフラメンコの原点がここにあった。
そう言ってもらえるようなステージであれば、僕は嬉しいです。
共演した皆さん、観に来てくださった皆さんに感謝の気持ちを持ちながら…。
0 件のコメント:
コメントを投稿